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今こそ日本のIT活用を進める時(前半)
2020年6月6日(土)
「今こそ日本のIT活用を進める時」(前半)
新型コロナウイルスが世界中を未曾有の状況に落とし、早や5ヶ月が経過しようとしています。
今の日本の状況を嘆き、我慢し、自粛することが美学とすら思ってしまう毎日が続いています。
それだけしかできないのでしょうか? いや、今こそ明日の日本の在り方を考え、そこに向かうための自分の活動をイメージする絶好のチャンスととらえたいと思います。
そこで2008年頃から筆者が盛んに考えていたことを、ここに少し書き留めておきたいと思います。
それは日本のIT(システム)改革に関することです。
筆者は長年企業のIT(情報システム)業務に従事し、最終的にはその企業のIT部門のトップに就いた経験があるのですが、とにかく日本のIT活用にずっと警笛を鳴らしてきた存在でした。それにも関わらず、12年経った現在も全く改革ができていないのが実態です。その間世界は瞬く間にスピード感を最優先にして取り組み、ビジネスに、社会生活に非常に効率的にIT(情報システム)を活用し、今もなお先に進んでいます。
何故、日本のIT活用がこのように遅れてしまったのでしょうか?
それには多くの理由をあげることができますが、ここでは2点話したいと思います。
先ず第一はシステムに使う費用が圧倒的に少ないという事です。これは企業だけでなく、国、
地方、自治体全てにおいてITの活用へ投資する優先順位が低く抑えられてきました。企業では、社長が考える投資優先度で、システムは常に下位に位置付けられていました。ある調査によると、日本企業の社長の関心事におけるIT投資に関することは、米国の5分の1程度しか無いのが実態です。従って現場では常に費用対効果を気にしたシステムしか作れずに、新しいIT活用の挑戦もできずに仕事が進むために、諸外国に比べてITの活用が圧倒的に遅く、新しい発想も出ない状況になってしまっています。
後半に続く・・・