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「働き方改革」に思うこと(その3)

2018年1月8日(月)

 先日の日経新聞の記事に驚くべき米国ギャラップ社の調査結果が出ていました。皆さんもお読みになった方が居らっしゃると思うのですが、日本の会社員は「熱意のある社員」の比率は6%のみで調査対象139カ国中132位という記事でした。私はこの記事を見て愕然としてしまいした。そこまで酷くなっているのか・・・?

 「働く」ことに生きがいを感じている人が日本人にはほとんどいないと言っているに等しい調査結果と受け止めたのです。そしてそれ以上に問題なのが、「不満をまき散らしている無気力な社員」の割合が24%もいることです。とにかく会社に対して不満が多いのが日本人の特徴とさえ言われています。 私も確かに今でも時々耳にしますのが、自分の勤めている会社に対する不満です。私の前職の時でも会社に対する不満は沢山聞こえてきましたが、それはそれとして多くは自分の仕事に対しては、間違いなく「熱意」や「やる気」、そして「生きがい」も感じて仕事をしていました。あるとすれば、「こんなに良い仕事をたくさんしているのに報われないな」という感覚は特にIT部門に在籍して居た時には感じていました。

 結局IT部門での「良い仕事」が会社の中での「良い仕事」の優先順位の下方に位置してしまう傾向があるようです。会社でいう良い仕事とは大きな営業案件をとったことや管理業務でのコスト削減策などになってしまう傾向が大きいです。これには普段の説明責任も問題だとは思いますが、ITの重要性をリーダーが認識していないことが最も大きな要因だと思っています。またこれは企業の評価制度にも問題があると思いますし、日本の情報システムユーザー協会が取った別の調査でも出ているようにIT部門に魅力が無くなる最大の課題だと思っています。

 さて働き方の話に戻りますが、まさに「働き方改革」とは時間外労働を抑制する、或いは単純に電気を切るなどの施策に主眼を置いているようですが、これでは全くギャラップ調査の改善策にはならないのは皆さんお分かりの通りです。そのような形だけ、数値だけでの働き方改革ではなく、従業員が真に熱意を持って自分の仕事ができるかということを真剣に議論して、解決していかないとますます不満だらけの社員がただ何も考えずに仕事をするだけでなってしまい、長い目で見ると著しく企業力が落ちていくことになります。

 どのような仕事でも働く人自身が真剣に、まじめに自分の仕事に熱意を持って働くことに楽しみを見出し、工夫をし、次の世代に繋いでいくことが家族の幸せを創り出し、企業の繁栄を導き出し、社会の発展を後押しすることは間違いないので、このことを様々な機会にお話をすると共に多くの働く人に訴えたいですし、そのような活動を引き続き続けていきたいと年頭に固く誓いました。

 

2018年1月5日                                                                                      野口雄志

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